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SL銀河

遠野に行って最初にしたことは
もちろんお約束の撮り鉄です。

釜石線の線路脇に三脚を立てる方々が電車から見えて
いいなぁ~と思いつつ
車のない私は遠野駅についてから近くの陸橋で待ち構えてパチリ。
いつか綾織あたりで鉄橋を走る構図でじっくり撮ってみたい。

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# by lyrica-sha | 2014-06-07 14:18 | 取材日誌

念願のフジツボ料理

もう3~4年前のこと。
「青森の浅虫温泉ではフジツボを食べるのだが、それがかなりの美味だ」と
新聞で読んだことがあり、食べてみたいなーと思い続けていました。

フジツボは海の近くで育った人にはお馴染みだと思いますが、
磯の岩にくっついているごつごつしたアレです。
青森で食べるのはミネフジツボという品種で
フジツボは貝殻にくっついて繁殖するため
ホタテの養殖が盛んだった陸奥湾に多かったらしい。


陸奥湾のフジツボが食べられるのは夏季のみで、
7月から9月くらいの、入荷した時にしか店に並ばない。
その時期に青森に行く機会がなかなかなく、食べる機会がなかった。

そうして恋い焦がれ続けたフジツボでしたが、
昨年11月、青森取材に行った時、移動の間に立ち寄った
アスパムの西むらというお店に「フジツボあります」の文字が!

え、ほんとに?11月だけどまだあるのだろうか。
お店の人に尋ねたところ、この時期でも入ることもあり、
今日はたまたまあります、と。
喜んで早速注文したフジツボがこれです。

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ついに巡り会えた―――!
念願のフジツボ。

(ちょうどそのころ、全国の珍しい酒の肴の記事をやっていたので
次回に取り上げようと思ってストックしてたのですが、
企画が途中で止まってしまったのでブログにアップします。)


これで一皿2000円。珍味価格です。
高いと思われるかもしれませんが、
フジツボって下処理がすごーく大変なんだそうです。
職人さんの手間を考えたら妥当な金額らしい。

カニスプーンを使って身をかきだして食べてみると
エビやカニにも似たあっさり上品な味。
おいしいなーと思ってにこにこしてたら、
お店の方から「お行儀悪いと思われるかもしれないけど、
ぐいっと飲み干してみてください」と言われました。
フジツボ料理でおいしいのは本当は出汁なんだそうです。
塩で蒸してあるので磯の香りの良い出汁が出ています。


こういう、長い間食べてみたかった料理に巡り合えると
旅って楽しい。


青森では青森ならではの海産物を
七子八珍として推しているそうです。
もちろんフジツボも珍味八品のひとつ。
夏の間に青森を訪れる予定のある方はトライしてみて下さい。



# by lyrica-sha | 2014-05-07 20:22 | 取材日誌

遠野のこびる「けいらん」

遠野関連の本を読むことが増えましたが、この本、面白い!



『遠野物語の原風景』内藤正敏著



佐々木喜善は大本教の信者であったとか、
遠野では隠れ念仏が行われていたとか、
河童伝説の背後にひそむ不義密通の歴史とか、
遠野物語を生み出した風土に、濃ーく迫る本です。


さてさて、この本の中に遠野の食文化の背景にも書かれていましたが、
ひえのカテ飯が常食であり、白米を食べられることは稀で、川魚が貴重な蛋白源だったよう。
このことは河童のイメージを生み出す原因にもなったようです。
ふえ~、面白い。

雑穀が主であったことは餅や団子の豊富さにもつながるんでしょうか?
しとねものと、餅料理の起源はどう違うんだろう。
もとより岩手の餅料理の豊富さは有名で、花巻に行ったときには
「かあちゃんハウスだぁすこ」という道の駅によったのですが、
餅料理が多彩で驚きました。
一関には「もち膳」もあります。

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桃の節句のきりせんしょ、青大豆で作る青ぎんとう、お茶を使っていないのにお茶餅。
まだまだいろいろ。写真はおととし「だぁすこ」で買ったきりせんしょ。
遠野の伝承園でも食堂にはけいらん、がんづき、焼きもちなどが並んでいたので、
やはり遠野も餅食、しとねものの食文化なのかなと興味を持ちました。

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写真は「けいらん」。
遠野では農作業の間に食べるちょっとしたおやつのことを「こびる」というそうです。
けいらんはその名のとおり鶏の卵のような形をしています。
小麦粉(米粉)を練って作った皮にこし餡を包み卵型に成形したものを
茹でて白湯に入れた状態で食べます。

ほんのりとあったかい白湯に入ったけいらんは、
つるつるの外見と裏腹にほおばるとふわっとやわらかい。
よくあるお饅頭と同じ味のはずなのに舌の感触が一味違って面白い。

以前書いたたミズキダンゴは
もち粉と上新粉、それにきらず(おから)を練って作るそうで
あぶっても焼いても揚げてもおいしいそうです。

がんづきは今回食べられなかったけど、重曹を使った黒糖団子のような外観。
見た目きりせんしょとも似ています。
きりせんしょは桃の節句に供えるもので醤油と砂糖とごまの香りが香ばしいあまじょっぱい食べ物。
がんづきはどんな味なんだろう?
鹿児島の「ふくれ菓子」の味を想像しているのですが。
次回遠野に行ったらチャレンジしよう。

そして、これらの原料は米と大豆、小豆、小麦など。
穀物だらけだ。
遠野の餅菓子団子菓子については全容が知りたいです。

ちなみに伝承園のつみっこは半日かけてじっくりだしをとった
鶏ガラスープなんだそうです。
つみっこは花巻の賢治記念館や遠野で宿泊したあえりあ遠野でも食べましたが
本来は賢治記念館やあえりあで食べられるような
うすい醤油味がスタンダードなんだそう。
伝承園のものは伝承園アレンジらしいです。
# by lyrica-sha | 2014-05-04 08:27 | 取材日誌

嵯峨御松明

こちらは涅槃会にちなみ嵯峨釈迦堂(清凉寺)で行われる嵯峨御松明。
京都三大火祭のひとつで火の強弱や方角で今年の農作物の豊凶などを占うのだそうです。





御松明おねり
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点火



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境内に並ぶ屋台の向こうにも火の粉が飛んでます
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# by lyrica-sha | 2014-03-17 10:17 | 取材日誌

嵯峨大念仏狂言

嵯峨釈迦堂(清涼寺)で行われた嵯峨大念仏狂言。
演目は土蜘蛛です。
大念仏狂言は無言劇。
謡のある能や寸劇である狂言とは一味違い、
薄闇の中で静かに舞台が進行してゆきます。



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嵯峨大念仏狂言についてはこちら
# by lyrica-sha | 2014-03-17 10:10 | 取材日誌

日本の旅ライター・旅エッセイスト吉野りり花のブログです。日本の風景を詩的に綴る旅エッセイ、食の民俗学、食べるお守り、神々の食・神饌について書いてます。著書『日本まじない食図鑑~お守りを食べ、縁起を味わう』『ニッポン神様ごはん~全国の神饌を訪ねて』(青弓社)。執筆ご依頼やお問い合わせはサイトの問い合わせ欄よりご連絡ください。https://lyricayoshino.com


by 吉野りり花