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観劇日記 劇団東京晴々『プリーズ!』

昨年に引き続き、劇団東京晴々の公演を観に行ってきました。

劇団東京晴々についてはこちら

『プリーズ!』


『プリーズ!』は4人の女子と、3人の男子の物語。
30歳前後、大人になってからの夏休み。
バンガローに集った男女(カップル3組、シングル1人)。
さらに乱入者に男子1名。

と、以降お話のネタバレになることは書かずにおくとして。

女子は年を重ねるごとに段々と「女子をこじらせて」いくのに対し、
男子は子供の頃の性格のままである意味すくすくと大人になるものじゃないかと思います。
劇中でもそれぞれ性格の違う4人の女子は、それぞれに違った形で女子をこじらせ、
もはや誰もが全く素直じゃない、こじれにこじれた状態。
対して夢を追う男子、仕事に生きる男子、優柔不断な男子など
男子はそれぞれまっすぐです。
そんな男女が、大人になって直面する問題が、結婚・出産・離婚などなど。
30歳といえば、もはやモラトリアムではいられない年齢。
そう、誰もが通る道です。

女子はみんな内心「プリーズ!」と叫んでいるんですが(考えてみるとそれも怖いな)、
なかなか相手の男子には伝わらない。
さあ、どうする、どう伝える、どう分かり合う?

「言葉にしないと伝わらない」というセリフは劇中で何度も使われていますが、
そもそも男女が分かり合うなんてかなーり難しいのかもと思ったりもしました。

脚本を書いている矢野さんは男性ですが、
男性がこういう女子をこじらせた女子達の気持ちを理解しつつ、
書き分けておられるのも面白いなと。

役者さんたちもそれぞれキャラがたっていて、
話もテンポよく進み、
キッチンのような会場を活かした演出も面白かったです。

いんやー、それにしても、女子ってつくづくめんどくさい生き物なんだなー。
多分、自分もかなり女子をこじらせてここまで来たんだよなーと
我が身を振り返りつつ会場を後にしました。
「プリーズ!」って思う気持ちが、もはやちょっと懐かしい(笑)。
by lyrica-sha | 2015-09-05 20:18 | 日記

日本の旅ライター・旅エッセイスト吉野りり花のブログです。日本の風景を詩的に綴る旅エッセイ、食の民俗学、食べるお守り、神々の食・神饌について書いてます。著書『日本まじない食図鑑~お守りを食べ、縁起を味わう』『ニッポン神様ごはん~全国の神饌を訪ねて』(青弓社)。執筆ご依頼やお問い合わせはサイトの問い合わせ欄よりご連絡ください。https://lyricayoshino.com


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